コロナ禍で、ルクセンブルクが最初にロックダウンしてから、もう1年が経ちました。
当時6歳の娘は、学校でお誕生日を祝ってもらうために、1ヶ月前から「どんなケーキを作ろうかな〜」と、楽しい悩みを抱えていました。
(注:こちらでは、自分の誕生日を祝ってもらうために、誕生日に自分でケーキを持っていく習慣があります。割と子どもが多いようですが、私は職場でもありました)
ところが、その4日前の政府の発表によってロックダウンが決まり、娘の誕生日は学校休校初日となってしまいました。
飲食店も営業禁止となったため、心配しながらケーキ屋さんに電話をしたところ「テイクアウトなら大丈夫」と、お家でお祝いするケーキを買えてホッとしたことを、今でもよく覚えています。
あれから1年、世の中の「当たり前」が一変しました。
風邪気味でも、花粉症でも、外では一切できなかったマスク着用も、今は義務であることがほとんどです。
ルクセンブルクは、2度目の飲食店のイートイン営業禁止が4ヶ月続きました。
昨年のロックダウン中、子どもたちは学校にも保育園にも行けず、娘がお友達と時々オンライン授業で会うだけ、気軽に外出できなかったので、新しい娯楽は絵本になりました。
それをきっかけに、日本からネット注文したり、友だちに送ってもらったりして、子どもたちの本だけでも、この1年で100冊以上増えました。
絵本の読み聞かせは以前より増え、本のコレクションが増えたことで、子どもたちも絵本を選ぶ楽しみも増えてきました。
背表紙を見てもどの絵本かわからないとき、息子は「〇〇が出てきて、★★する本!」と私に訴えて、自分が欲しい本を探します。
それが、たまたまお友達に借りた本だったこともあり、親の私は読んだことを忘れているのですが、息子の中には世界が広がって残っているのだと思うと、頼もしく感じます。
(「あの本、もう一回読みたい!」と言われて、お友達に借りた本を、自身で購入したことは数えきれず…)
余談ですが、昨年のちょうど今頃、息子は「人体」の絵本から、体(特に骨!)に興味を持ち始めたのですが、お友達が息子の3歳のお誕生日プレゼントに何が欲しい?と聞いてくれたとき、なんと「人体模型が欲しい」といいました。
しかも等身大(笑)。
あいにく我が家は「3人目の子ども」を受け入れられるだけのスペースがないため、30cmの模型で我慢してもらったのですが、本人はこの骨だらけの相棒がとても気に入っているようです。
(この日本製のガイコツ、暗闇で光ります!ねーちゃんは怖くて夜近寄れないのに、息子は自分のベッドに入れて寝かせていたこともあった!)
それ以来、「小学館の図鑑NEO 人間」「がいこつさん(五味太郎)」「ほねは おれます くだけます(かこさとし)」「信じられない現実のうんこ科学図鑑」「どうなってるの?からだのなか」などなど、体の本は増えるばかり。
肺の仕組みを見ながら、一緒に「スー ハー」やっている姿は、ちょっと微笑ましいです。
今も子どもたちは、ふとした時や何か思い出した時、気持ちがむしゃくしゃした時には、自分で絵本や図鑑を出して、一人で眺めています。
SNSや動画にも、もちろん利点はたくさんありますが、アナログの「いつもそこにある安心感」を改めて実感している日々です。